南田洋子逝く
認知症の彼女を見るたび、痛ましさで見るに忍びなかった。
長門裕之よりは役者として、人間として少し階級が上の南田洋子。
亭主だからといって何をしても良いという考えは大間違いだ。
南田は南田洋子というブランドであり、それは尊重され、敬意を表しなければならぬ筈。
この風来坊亭主にしてみれば、茶の間にいかにも女房愛に満ちた慈悲深い旦那という印象を与えて気持ち良かろうが、醜態を全国に晒された彼女の身にもなってやれ。
悲しみに耐え、おのれの行状を省みながら、付きっ切りで看病するのが最上の仕事であり、彼女もそれをやって来た筈。
他人夫婦のことだから、口を挟む筋合いのものではないが、全国に醜態を晒される南田は不憫ではないか。
役者として立派だった長男大介は早逝した。
残った兄弟はみな大根である。





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