丹沢 中川温泉にて
先週どうしようもなく河鹿の声が聞きたくなって、2泊3日で中川温泉に行ってきた。
丹沢は山深い所だ。
京方面から下れば江戸に入る最後の山越えであり、江戸から上京する際には故郷と別れの最初の山となる。
私も若い時何度か車で往来したなつかしい場所だが、投宿したのは今回が初めてだ。
東京方面へ出るのに、高速を使わねば、東海道を一号線で沼津まで走り、沼津からは246号線(に-よんろくと言う)で丹沢を越えて町田へ出るのが一般的で、信州方面から20号線を経て八王子へ出る際にも、このあたりの山を通る。
中央高速も近くを通る。難所であるが、交通の要衝だ。
私の住んでるところから少し飛ばせば(w 3時間半余りで着いてしまう。やはり交通の便は良い。昔と比べて悪くなったとは言え、関東は運転のマナーも良い。
日ごろ関西地方の性悪運転主の間を走ってるので、これは如実に感じられる。
246号線をそれて山北方面へ向かう道の両側は山また山だ。木々の緑が小雨にぬれていっそう鮮やかに見える。
東京から一山越えたところだが、まだまだ日本には自然が残っているんだなあと、しみじみ感じささられた。
信玄館の露天風呂には、夕方になると河原から河鹿の泣き声が聞こえてくるが、数が少ないので耳を澄まさねば聞き取りにくい。
仲居さんの話では、駐車場を造るために河原を整備した結果、河鹿の数が激減したのだという。なるほど河鹿は石の下に卵を産むのだから、それでは死んでしまうのも道理だ。
町長さんには町長さんなりのお考えもあるのだろうが、以前は鹿の親子も水を飲みに来ていたと言う河原を、無粋なコンクリートで整地して若い客を呼ぶよりは、自然の姿をより自然のままに残し、河鹿の鳴く温泉、野生動物の見れる温泉、蛍の飛び交う温泉としてアピールしたほうが良いと思うのだが、それは部外者の勝手な思い込みかもしれない。
湯は単純アルカリ泉で勿論かけながし。風呂も4箇所あってどれも清潔ですこぶるよし。
湯に入ると少しぬるぬるして、体にまとわりつく感じは龍神温泉の湯と似ている。
飲泉も可で、飲んだ結果は胃腸の調子も良くなり、他には足の水虫もきれいに治ったところはやはり名湯と、私は太鼓判を押す。
龍神温泉では、窓を開放して寝ると、夜中じゅう川の流れる音と河鹿のホロホロと鳴く声でやかましいくらいなのだが、それを快い音として寝ることが出来る。
中川もそういう川に早く戻ってもらいたいと心より願うばかりだ。
3日
目にはとうとう関東も梅雨に入り、朝からしとしとと雨模様になった。
この雨のおかげで明け方には静かになる河鹿のコーラスが、8時を過ぎても聞こえていて、つつじの赤い花が咲く露天風呂に浸かりながら、小雨の中でその美しい声を聞くという至福の時間を味わうことが出来た。
さらに、鹿の親子が4頭、河原に水を飲みに来たのも部屋から眺められた。
日本人で良かった と しみじみ思った休暇だった。
信玄館のみなさんありがとう!。
また行きます。





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